この記事は、一種の思考実験です。
自分はある会社で管理職をしているとします。そこに部下として、メンタルヘルスの不調で休職していた自分が復職してきました。
さて、管理職の自分は復職した部下の自分に対して、どのように接するのかという考察です。
仕事を与えることが面倒
まず、管理職としての自分が思うのが「どのような仕事を与えるのか、考えることも面倒」ということです。
管理職としての自分は、色々な仕事を抱えています。自分の仕事もありますし、加えて部下の管理もしなくてはいけません。
一方復職したばかりの部下に対しては、いきなり負荷の高い仕事を与えるわけには行きません。当然ですが、すぐに戦力扱いすることは出来ないのです。
従って、管理職としての自分は「復職したばかりの部下にどのような仕事を与えるか?」ということを考えるより、日々の色々な仕事に時間を割きたいのです。
そうなると復職したばかりの部下に対する配慮をするのも面倒になってきて、放置しかねないなぁと思います。復職したばかりの部下が社内ニートになるのはつらいとは思うのですが、そういうことも無視して、「何も手を出さないでくれ。」というのが本音です。
「楽をしている」と思えて、許せない
上記の通り、管理職としての自分は「仕事を与えるのが面倒」と思い、復職したばかりの部下を放置すると思う一方、仕事をしない部下のことが許せないと思います。
管理職である自分が日々仕事に追われていて、「あなたはなぜ仕事をしないのか?」と思います。仕事をしない状況が「楽をしている。」ように思えてならないのです。
仕事を与えていないのに関わらず、復職してきたばかりの部下に対して「休職をした結果、仕事をしない、責任を持たないという立場を得た。」ように思えて、許せない感情を抱くようになります。
弱さを振りかざして、利益を得ている
復職したばかりの部下に対して「楽をしていて、許せない」と思う気持ちは、「仕事ができない弱さを振りかざして、『仕事をしなくて良い。』という利益を得ている。」ところから来るように感じます。
仕事をするために必要な能力であったり、ストレス耐性が伴っていないため、仕事ができずに休職した。(休職したといっても、能力がなくてサボっただけじゃん。)
そして復職しても、大した仕事を与えることが出来ず、戦力になっていない。(能力がない人間が復職してくるな!)
結果として、管理職である自分は、復職してきた自分のことを「弱さを振りかざして、利益を得ている」とか「メンタルヘルス・ハラスメント」などというように思い、いい印象をいだきません。
まとめ ~心理的安全性を保証しない管理職の自分~
以上で、「管理職の自分は復職した部下の自分に対して、どのように接するのか?」という考察をしてきました。
最終的には、仕事を与えないままにするか、意味のない仕事で精神的に追い込んで、復職したばかりの自分を追い出してしまうように思います。
結局、管理職としての自分が求めるのは「指示だけしておけば、面倒なことを上司に持ち込まず、担当として自力で解決できる。」部下です。
実際に、そんなことはありえないのは承知しています。トラブルなどがあれば部下だけでは対応できず、上司が出て解決するのが当たり前の話です。
それなのに、なぜ「どのような仕事を与えるか?」ところから思い悩まないといけないのか、上司としての自分は納得がいかないと思います。
結局、色々な仕事があると、「余計な仕事を持ち込むな!」と思って、復職してきた人に対して邪険に接してしまうかもしれません。それこそ、休職前の自分の姿なのかと思います。
だから、自分は管理職にはならないほうがいいんだろうな。。。