この記事では、発達障害の診断を受け、メンタルヘルスの不調で休職中のdobbyが、発達障害のあるあると、それに関わるライフハックを考えた記事になります。
今回はホワイトボードの活用について、
- ホワイトボード作戦の有用性
- ホワイトボードをどこにおいて、どうやって活用するか?
- 実際のホワイトボード作戦の効果
を紹介していきます。
ホワイトボード作戦の有用性
上記の記事にて、ADHDの人の不注意の特性の一つである「片づけができず、忘れ物や失くし物が多い。」ということを取り上げました。特に、「何かをしようとしても、少しでも時間が経つと忘れる。」ということが多いです。
不注意の特性を持つ人が、「忘れる」リスクを下げるためには、
- 忘れたくないことを常に目に入るようにしておく。
- 忘れたくないことが出てきたらすぐに書き留める。
ようにしておかなくてはなりません。
この2つのことを満たす道具が、ホワイトボードになります。基本的に工夫すればどこでもホワイトボードは設置できますし、マーカー用のペンをホワイトボードにくっつけて、いつでも「忘れたくないことを書き留める」ことができます。
ホワイトボードの選び方
以下の記事が参考になります。100均は本当に最強ですね。
100均のホワイトボード!ダイソー・セリアのマグネットボードを紹介 | 女性がキラキラ輝くために役立つ情報メディア (kirari-media.net)
僕はダイソーで購入しました。無地のものが自由度が高く、使いやすいと思います。設置する場所に合わせてマグネット式や壁掛け式など選べばいいと思います。
ホワイトボードの活用法
では、具体的にホワイトボードの活用法を紹介します。キーとなるのは「設置場所」と「記載内容」です。
設置場所
設置場所は重要です。なぜなら、発達障害の特性を持っている人にとって、「わざわざホワイトボードを見るためだけにそこに行く。」という行動はかなりハードルが高いです。
ということで、普段の生活の中で「行動のついでに目に入る。」ところにホワイトボードをおかないと作戦は失敗します。普段自分が家の中でどういう行動をして、どこによく行くのか、そして目線はどこを見るのか考えてホワイトボードを設置しましょう。
以下、僕の家での設置場所です。
- 冷蔵庫の扉
→食事の準備をするときには絶対に冷蔵庫の扉を開けます。 - 玄関のドア
→ドアを開けないと外に出られません。 - パソコンの画面
→僕は家にいる時はパソコンの前が定位置です。
記載内容
設置場所が決まったら、記載内容を決めます。設置場所と関連性が高いものを書くようにしたほうがいいです。思い出した時に書きやすいですし、忘れにくくなります。
- 冷蔵庫の扉
→食材と日用品の買い物一覧 - 玄関のドア
→朝と帰宅後のやることリスト、外出時に持っていく物 - パソコンの画面
→朝と帰宅後のやることリスト、机周りの収納場所の一覧
こうすることで、確認作業のif-thenプランニングが簡単にできるようになります。上記の例では「パソコンの画面を開いたら予定の確認」、「食材が切れたら買い物一覧に追記」、「出かける前にホワイトボードを見て忘れ物がないか確認」というように、確認作業の習慣化がだいぶ定着するようになります。
設置例
設置場所、記載内容について、僕の家の事例を写真で説明します。
冷蔵庫の扉
マグネット式のホワイトボードを買っておくと、冷蔵庫の扉にそのまま貼り付けられます。そして、スマートフォンに撮影することで、そのまま買い物リストとして活用できます。
玄関のドア
玄関のドアにはホワイトボードが2つあります。
正面に壁掛け式を1つつけています。S字フックを使って吊るしています。
本当は両面テープでドアに貼り付けたかったのですが、家帰ったらずり落ちていました。
設置はできましたが、たまに裏返っています。
外に出るときに目に入るので、当日持っていく物、出かける前のやり忘れがないかチェックしています。
そして、ドアに向かって左にある靴箱の上にもう一つ。
一見すると靴箱の上は、廊下の正面ではないし、目に入らなさそうに思えるのですが、
右手でドアノブを操作する時に半身になります。その時にこのホワイトボードが目に入ります。
ここには帰ったらやることを書いています。そして保険として出かける前のボードの確認も。(裏返っている時があるので)
こういうイーゼルをつかうことで、色んなところにホワイトボードを設置することが出来ます。
パソコン画面(応用編)
ホワイトボード作戦として、パソコンの画面にホワイトボードを置いていると説明していますが、実際はホワイトボードを使っていません。そして、パソコン机にもホワイトボードを置くスペースはありません。
では、どうしているかというと、まず、
パソコンの上の壁に注意喚起の紙を貼っています。(退去時やばいかもですがw)
そして、この注意喚起を見て、
付箋を開いて、やることや収納する場所を確認します。
パソコンの画面の場合は付箋のアプリが便利です。デスクトップにショートカットを負いておけば手軽に内容を見ることが出来ます。
ただ、パソコンを立ち上げても、付箋は見ないので、紙を貼って「付箋を見ろ」という注意喚起が必要になります。紙はホワイトボードに比べて自由度はないですが、変更することのない注意喚起についてはこっちのほうが目立つし、有効です。
ホワイトボード作戦の効果
このホワイトボード作戦、実行して半月程度ですが、成果を感じています。
- 忘れ物が少なくなる。
- 買い物の際のが少なくなる。
- 収納場所の位置を意識づけ(片付けにも効果)
- 行動の習慣化の定着
最初に書いたADHDの不注意の特性をカバーできているように思います。
まとめ ~「そこまでやる?」を徹底的にやる~
以上で発達障害の人のライフハックとしての「ホワイトボード作戦」について、自分の実践例を紹介して説明しました。まとめると、
- 常に目に入る場所に設置すること
- 設置場所と関連性の高いことを書くこと
- ホワイトボードは大抵の場所に設置できること
- 忘れ物、片付け、習慣化など生活改善に効果があること
になります。
この「ホワイトボード作戦」10年ぐらい前にも同じようなことをやっていました。当時家に遊びに来ていた友人から「お前ってそんなにダメな子なの???」とからかわれました。
そこら中にホワイトボードがあると、「そこまでやらなきゃいけないんだろうか?」というのは僕も思いました。
でも、そこは「はい、ダメな子なの。」と素直に認めましょう。
そして、「そこまでやる?」ということを徹底してやりましょう。
ダメな子でも、そこら中にホワイトボードを置いて、普通に活動できればできる子と一緒です。活用できるものは何でも使いましょう。