この記事では「ゼロヒャク思考」という心理を「勝ち負け」という二極的なことに結びつけて書いていきます。
僕はクイズ・麻雀・将棋など、勝ち負けを競う趣味が多いです。勝てば当然嬉しいですし、負ければ悔しいです。
そして、負けが続くと悔しくなりすぎて、勝ち負け以外にも楽しみを見出す感覚を忘れがちになっていることもあります。そうなると、楽しみであるはずの趣味でも、楽しくなくなったりします。
勝ち負けという二極的なことでもゼロヒャク思考に陥るのは良くないと思ったので、書いていきます。
ゼロヒャク思考とは
ゼロヒャク思考は「0か100か思考」「白黒思考」などとも言い、物事を「そう」か「そうでない」かで二分し、その中間的な考え方をしない考え方になります。
特に勝ち負けに見られるような二極的な考え方をしてしまうと、「勝ち以外はすべて認められない」から「負けてしまう自分はみっともない」と考えがちになります。
「勝ち負け」に見るゼロヒャク思考の問題点
ゼロヒャク思考の問題点について、仕事がつらい人に多い “思考の悪癖”……「0か100か」の考えに染まってませんか? – STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習では、
- 思考が単調になり、発想力が乏しくなる。
- 人間関係のトラブルが起こりやすくなる。
- 曖昧な状況での意思決定ができない。
という3つの問題を取り上げています。それぞれについて「勝ち負け」の視点から問題点を考えていきます。
思考が単調になり、発想力が乏しくなる
「思考が単調になり、発想力が乏しくなる」というのは、「勝たないといけない」という思い込みに囚われてしまって、他の考え方ができないということになります。
競い合う趣味の楽しみ方は色々あります。例えばクイズにしても、プレイヤーとして勝ち負けを楽しむ他に、知らないことを知る、気の合う友達とワイワイ楽しむなど色々楽しみ方があります。
それが「勝たないといけない」と思いにとらわれると、他の楽しみ方を見つけることができず、負けてしまう自分に対してイライラしてしまいます。
また、「勝たなければいけない」ということに囚われていると、勝てなくなったときに「もっと努力しなきゃいけない」というように自分を追い詰める思考になりがちです。そうなると楽しいはずの趣味が楽しくなくなってしまいます。
人間関係のトラブルが起こりやすくなる
「人間関係のトラブルが起こりやすくなる」というのは、「優劣や善悪をはっきりさせようとするため、争いや恨み、妬みといったマイナスの感情を持ちやすい。」ということになります。
「勝たないといけない」と考えていた場合、自分を負かした相手に対し、恨みや妬みをいだきます。その相手に対し「僕に勝つことを取り上げた」という感情を抱くためです。
しかも負けた原因について、自分に求めようとせず、相手を恨みます。
結果として、その相手と仲違いしたり、場合によっては「お前がいなければ僕は勝てる」と相手を傷つけて排除しようとしてしまいます。
曖昧な状況での意思決定ができない
「曖昧な状況での意思決定ができない」というのは、言い換えれば「不確実性の高い局面での判断を間違えやすい。」ということになります。
「勝たないといけない」と考えてしまうと、冷静な判断ができず、裏目裏目に出てしまいます。
例えば、有利な状況にあっても、少し反撃されただけで「勝てなくなるかも」と思ってしまって慌てます。慌てるとしなくていいミスをしてしまったり、または緊張で固まって動けなくなってしまいます。
そうなると「勝てていたはずの勝負」に負けてしまいます。余計に落ち込んでしまい自己嫌悪に陥ります。
「勝ち負け」におけるゼロヒャク思考の対処法
勝ち負けにおけるゼロヒャク思考への対処法ですが、まずは、「勝つこともあれば、負けることもある」を理解することだと思います。
たとえ自分の能力を100%出し切ったとしても、相手が120%の力を発揮すれば、負けてしまうので、全部勝つことなんてありえないです。逆に自分の能力が80%しか発揮できなくても、相手が50%の力しか出せなくて、勝ててしまうこともあります。
「勝つこともあれば、負けることもある」ということがわかれば、何ができて、何がまずかったのか理解できるようになります。
勝ち負けはたしかに二極的な考え方ですが、勝っても負けても、「その時出来たこと」「出来なかったこと」はいっぱいあります。 それを一つ一つ受け止め、課題を考えたり、楽しみ方そのものを見直していくことで、楽しみ方も見つけることができるように思います。
その上で、
仕事がつらい人に多い “思考の悪癖”……「0か100か」の考えに染まってませんか? – STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習
で書かれていることの
いまの自分にできることを、少しずつでいいので確実に実践する
最低限だけできればいいと思う
ということが重要だと思います。
まとめ ~勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし~
以上で勝ち負けにおけるゼロヒャク思考を書いていきました。
それを考えていくと、日本プロ野球会の名選手・名監督である野村克也さんの影響で広まった「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」という言葉を思い出しました。
勝とうとしようと必死になりすぎると、周りが見えなくなって負けてしまう。勝負で負けるならまだしも、人間関係にも影響して人生でも負け組になってしまう。
そういうことではなく、今自分ができることをする。それによってミスを少なくする。 できることをコツコツやったご褒美でたまに勝ちが転がり込んでくる。そういうものだと思うことが必要なんだろうなと思います。
結局、肩の力を抜いて、勝ち負けに拘らず楽しむほうが、結果もついてくるように思います。