メンタルヘルス

発達障害と「良い生活習慣」の習慣化

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 この記事では、発達障害の診断を受けたdobbyが良い生活習慣の「習慣化」に取り組むことについて、自分の考えを書いていく記事になります。

 この記事では「良い生活習慣の習慣化の大切さ」「発達障害の人が習慣化が苦手な理由」「習慣化するための目標設定のやり方」がわかります。

よい生活習慣の習慣化が大事な理由

 僕は現在休職中ですが、下記の記事の通り、睡眠・運動・食事を始めとして、生活リズムを整えて、よい生活習慣の定着を図っています。

休職中の過ごし方 ここではdobbyが休職中に一日をどのように過ごしていたかを書いていきます。 うつの症状が落ち着いた休職者の一日の生活スケジュ...

 復職するための準備という意味が一番の目的ですが、「よい生活習慣の定着」がメンタルヘルスや自律神経失調症の改善にも効果があります。

 そして、復職すると、職場のストレスにより生活習慣が乱れがちになる傾向が強いようです。結果としてメンタルヘルスの不調がぶり返し、再休職のリスクが高まります。そのリスクを高めないようにするために、習慣化するところまで良い生活習慣を定着させる必要があります。

習慣化について

 習慣化とは、行動や思考を無意識的に繰り返す状態になることです。
 習慣化することで、行動するのに「労力がかかる」とか「面倒くさい」と感じなくなるようになります。また、「やらないと何らかのデメリットが有る」「やらないほうが違和感を感じる」というように自然と感じるようになります。

 行動の難易度や生活変化の程度により異なりますが、簡単な行動でもすぐに習慣化することには至りません。行動が習慣化する状態になるまで、時間をかけて根気強く、くり返し行う必要があります。

 習慣化をするにあたって、以下の3つの要素が必要になります。

習慣化の3つの要素
  • 意欲:自分の習慣を変えようとすること。
  • 知識:自分の習慣の何を変えたら良いか、そこにどんな
       メリットが有るかを知ること。
  • 技術:必要な行動変化を起こしそれを続けること。

習慣化については、「変えたい」意欲はもちろん、「変えるメリット」を知る知識や、「行動を変える」技術が必要だということになります。

 

発達障害の人に立ちはだかる「習慣化」の壁

 よく発達障害の人は、習慣化が苦手と言われます。 

 発達障害の人は習慣化したいことについて、「変えたい」意欲もありますし、「変えるメリット」を知る知識もある人が多いのですが、「行動を変える」技術に高い壁があります。

 以前紹介した書籍『発達障害サバイバルガイド』の中でも触れていますが、「やるべきことに取り掛かるためのハードル」が「行動変化を起こす」高い壁になっています。

以後、「行動変化を起こす」ことを「やる気スイッチ」に例えて説明します。

 僕のような発達障害の人は、習慣化をしようとしても「やる気スイッチ」が定型発達の人よりも押しにくいところにあり、時々押し忘れます。押し忘れが続くと「やる気スイッチ」を押すのが面倒くさくなってしまい、習慣化に失敗し、行動自体もしなくなってしまいます。

 では、なぜ「やる気スイッチが押しにくい」と感じるのか、3つの要因を説明します。

やる気スイッチが押しにくい要因
  1. 「やりたいこと」が我慢できない
  2. 不注意
  3. 衝動性

「やりたいこと」が我慢できない

 発達障害の人の場合「やるべきこと」が増えると、それがストレスになります。そのストレスを発散するために、「やりたいこと」をやる時間がさらに大きくなる傾向が見られます。そのメカニズムについては下記記事も参照ください。

「休日も休みたくない」心理  この記事ではメンタルヘルスの不調で休職中のdobbyが、「休日も休みたくない」という心理について、自分の休職前を振り返りながら書いて...

 この「やりたいこと」の欲求は、習慣化するために必要な行動変化も邪魔します。特に行動変化を「やるべきこと」だと感じた場合、「やりたいこと」を優先してしまいがちになります。結果として行動変化をないがしろにしてしまいます。

 「やりたいこと」の欲求のコントロールがつかないことが障壁となり、習慣化の「やる気スイッチ」を押しにくいところに追いやってしまうのです。

不注意

 発達障害、特にADHDの障害に特有の「不注意」があると、「普段から気をつければいい」ということが出来ません。習慣化しようと思って「気をつけて行動しよう」と思っても、他のことに囚われてしまうと、行動を忘れてしまうことが多々あります。 (ひどいときには直前まで「行動をしよう」と思ったことを忘れてしまいます。)

 不注意により、習慣化の「やる気スイッチ」が見えなくなってしまうのです。

衝動性

 発達障害、特にADHDの障害に特有の「衝動性」も習慣化に悪影響を及ぼします。
 習慣化のための行動をしているときでも、他のことが気になりだすと、習慣化のための行動を放棄して、他のことををはじめてしまうのです。

 例えば、片付けをしているときでも、面白い漫画が出てきたら、片付けそっちのけで漫画を読み始める現象がそうですね。

 衝動性により、習慣化の「やる気スイッチ」があっても、他の「やる気スイッチ」を持ち出して、そっちを押してしまいます。

 以上の理由により、発達障害の人が「やる気スイッチ」を押すハードルが高くなるのです。ボタンを押したいと思っても、そのボタンがどっかに行ってしまうのです。 

一方、一旦良い生活習慣が身につくと、ASDの特性である「こだわり」が働き、むしろ習慣化が強固に定着します。やる気スイッチを押すのが「面倒くさい」と思うことは多いのですが、やらないほうが違和感を感じるため、続くのです。

「やる気スイッチを押す」ための行動目標の立て方

 発達障害の人が「やる気スイッチを押す」のは大変ということを書いていきました。それでも、「やる気スイッチを押す」ことは不可能ではありません。

 キーとなるのは「行動目標の立て方」です。行動目標を工夫することによって、「やる気スイッチを押す」労力を下げることが出来ます。この行動目標の立て方のコツについて、以下書いていきます。

行動目標の立て方のコツ
  1. 習慣化する行動目標は「一つに絞る。」
  2. 「少し頑張れば出来る」ところまで行動目標を下げる。
  3. 行動目標を達成するための仕組みを作る。
  4. 行動目標の達成を記録して、見直す。

習慣化する行動目標は「一つに絞る。」

 例えば、生活習慣が乱れていて、「起きるのは朝9時。」「家にこもりっきり。」「お腹すいたタイミングでダラダラ食事。」 している人が、「朝6時に起きる。」「毎日10,000歩歩く。」「間食を減らす。」ことを習慣化したいとします。 

 でも、今までできなかったことを全部一気にやろうとするのは、定型発達の人でも出来ません。しかも発達障害の人の場合、「やる気スイッチ」は押しにくいところにあります。
 さらに、発達障害の人は「あれもこれもやらなきゃ」と思うけど、結局「あれもこれもできない」になりがちです。

 「あれもできない、これもできない」に陥らないように、まずは出来そうなことを一つ選択し、集中してやることが大事です。

 もし、他にも習慣化したい行動があっても、とりあえず「習慣化したい」ことを覚えておく程度にしましょう。他の行動目標を実行するのは、今やっている行動目標がある程度習慣化できてからにしましょう。

「少し頑張れば出来る」ところまで行動目標を下げる。

 上記の例で例えば「朝6時に起きる。」ことを目標にしたとします。

 でも、今まで「朝9時に起きていた」人がなかなか朝6時に起きることはできません。  しかし、「とりあえず30分早く、朝8時半に起きる。」だとできる人も多いのではないでしょうか。

 最終目標として「朝6時に起きる。」を目指すのは良いことだと思いますが、いきなり高い目標を立てて頓挫したら全く意味はありません。

 特に発達障害の人はすぐに「やる気スイッチを押す」ことを放棄しがちですので、自分ができそうなところまで行動目標を下げるのがコツです。

行動目標を達成するための仕組みを作る。

 上記の例において、とりあえず「8時半に起きる。」という行動目標を決めました。

 しかし、「8時半に起きる。」行動を実現するための仕組みを整える必要があります。

 例えば、

  • 8時半に目覚めるよう目覚ましをかける。
  • 睡眠時間を変えないよう夜も30分早く寝る。
  • 二度寝を防ぐため、ベッドから出て飲み物を飲むようにする。

などの行動をすることで「8時半に起きる。」行動の実現可能性が高まります。

行動目標を実行するための仕組みを考えて、ワンセットにして実行しましょう。

行動目標の達成を記録して、見直す。

「8時半に起きる。」と行動目標を決めたら、達成したかどうか記録をしましょう。
そして1週間ごとに達成状況を振り返り、必要に応じて目標を見直しましょう。

 1週間、毎日「8時半に起きる。」ことができていれば、次の週は「8時に起きる。」をやってみる。もし、「8時半に起きる。」ことが出来ない日が続いていれば、目標が高すぎたと反省して、次の週は「8時45分」に起きるをやってみる。

 行動目標の達成を記録し、設定を見直すことをくり返して、次第次第に最終目標に近づいていくようにしましょう。 

まとめ ~「やる気スイッチ」は工夫次第~  

 以上、習慣化について話をいたしました。

 人間は何か危険が及んだりしない限り、自分の行動を変容しない動物と言われています。 自分の生活習慣を見直し、行動変化を起こして習慣化していくというハードルは、定型発達の人でも高いものです。

 ましてや、「やる気スイッチ」が押しにくいところにある発達障害の人がこれをやるのはいろんな障壁があって大変です。 

 しかし、「やる気スイッチ」は工夫次第で常に押しやすいところに持っていくことも出来ます。そして、一度習慣化すると、定着することも多いです。僕の経験上、定着したものは下記のことがあります。

dobbyが習慣化出来たこと
  • 朝6時半起床、24時前就寝。
  • 朝昼晩の食事をほぼ決まった時間に取る。
  • 毎日10,000歩以上歩く。
  • 就寝儀式(風呂、ストレッチ、マッサージなど)
  • 家計簿をつける。
  • 週末は10km以上のランニング。
  • 週末に1時間くらい掃除。  などなど

 今回は行動目標の設定について話をしましたが、他にも行動するための仕組みなど、工夫するところはいろいろあります。さらに別な記事でまとめていきます。

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