この記事では焦燥感と先延ばしとの関係について書いていきます。
休職して、メンタルヘルスのことをいろいろ勉強するうちに、うつ病の症状の中に焦燥感があることを知りました。
一方、ADHDの困りごとの一つである先延ばしや、回避の症状に悩むと、焦っても何かしないといけないと思うこともあり、どうしたらいいのか悩むこともあります。
焦燥感とは
焦燥感とは|焦燥感・不安感の原因・想定される精神面の病気とは? – mentally|メンタリーによると、物事が思うようにうまくいかなかったり、気持ちの整理がつかず不安なときに感じる、イライラする感情を指します。
焦燥感にかられると不安な気持ちが大きくなります。そうなると判断力が低下してミスをしたり心が不安定になるなど様々な弊害が起こります。
本当は何もしなくてもいい場面でも、不安な気持ちが大きくなることで「自分はなにかしないといけない」と思い、余計なことをすることがあります。その結果、更に不安な気持ちが大きくなることもよくあります。
うつ病と焦燥感
実は、うつ病の症状の一つに焦燥感があると言われています。
一番イメージがあるうつ病の症状は気分の落ち込みだと思いますが、不安にかられて焦ってしまったり、イライラしたりすることもうつ病の症状になります。うつ病に陥ると、不安を増幅してしまうことから、一層焦燥感を感じやすいと思われます。
うつ病のときには「大きな決断をすることを先延ばししたほうがいい」とよく言われますが、これは焦燥感によって判断力が低下してしまい、取り返しの付かない事になってしまうのを避けるためと言われています。
「焦らないといけない」と思う特性
一方、「焦っても行動しないといけない」という場面があるとも思っています。
特に僕の場合は先延ばしや回避という特性が悪さしてしまい、行動をするべきときに行動をしなくなることがあります。
ADHDの特性に起因する先延ばし
ADHDの特性の中に先延ばしというのがあります。
これは、不注意や衝動性の特性に起因すると言われています。以下の記事もあわせて見ていただければと思います。
- 不注意:本来やるべきことの存在をよく忘れる。
- 衝動性:本来やるべきことをやっている最中に他のことに気を取られ、
それをしてしまう。
上記の特性が影響して、本来やるべきことを先延ばししてやらなかったり、完結できなかったりします。
回避性に起因する先延ばし
回避性パーソナリティ障害については、以下の記事でも取り上げていますが、「拒絶、批判、または屈辱を受ける可能性のある社会的状況や他人との交流を避けること」を特徴とするパーソナリティ障害の一種です。
回避性と「本来やるべきことを先延ばししてしまう」現象との関連ですが、やるべきことの中にやりたくないことを見つけてしまい、その状況を避けてしまうことで先延ばしが発生してしまうように感じます。
ADHDの困りごとが「やるべきことを忘れている、認識していても衝動的に他のことをやってしまう」という自分の意志でコントロールできていない困りごとです。
一方、回避性パーソナリティ障害の困りごとは「やるべきことは認識している」が、自分の「やりたくない」「回避したい」意思が働いてしまうように思います。
相性が悪い「焦燥感」と「先延ばし」
ADHDや回避性の特性によって、やるべきことを先延ばしにしてしまうと、焦燥感も募ってきます。やるべきことをしないことで、状況がやばくなってしまうので、焦燥感を抱えるのは当然です。
しかし、特にあせるような状況でない、やるべきことがない、できることがない状況であっても、少しでも自分に不利益なことがあったり、不安になるような事象が起こってしまうと、「自分が何かしなければいけないだろうか?」と思って、他の人よりも強い焦燥感を感じるように思います。
ADHDや回避性の特性があると、焦燥感を感じるのがいいことか悪いことかわからなくなります。先延ばしにしてもいいことであっても、特性が働いていると思うと、余計なことをしてしまいがちです。
まとめ ~焦燥感を正しく扱うこと~
以上で焦燥感について、僕が考えたことを書いていきました。
先に書いた通り、先延ばし癖があると、焦燥感も強く感じるようになります。
焦燥感を感じたら、一旦立ち止まって冷静になる。そして、自分のやるべきこと、不安に思っていることを書き出して、今の状況を理解することが必要なのかと思います。
また、困りごとへの対策としては、できるだけ焦燥感を感じない状況になるよう、先手先手を打って、不安の種を潰していくことも必要だと思います。
といいつつ、実践は難しいですね。ADHD的な問題は脳の機能を補う技術で回避できそうかなと思うのですが、回避性は自分の意思が働いているので、時間はかかりそうです。