メンタルヘルス

「休日も休みたくない」心理

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ

 この記事ではメンタルヘルスの不調で休職中のdobbyが、「休日も休みたくない」という心理について、自分の休職前を振り返りながら書いていきます。ここで「休日も休みたくない」というのは「休日も仕事をしていたい」ではなく、「休日はできるだけ休まず、自分が活動的に過ごしたい」という心理です。

「休日も休みたくない」と思っている方にとっては、共感を持ってもらえると思います。

理想の休日の休み方

 先日、復職支援プログラムの講座にてセルフケアの話がありました。
 その中で、心と体の回復のために3つの「R」を意識して休日を過ごすことが大事だと言うことを学びました。

休日における3つの「R」
  • Rest(レスト)
    休息、休養、睡眠。
     →体が疲れている時に行うセルフケア。
  • Relax(リラックス)
    ストレッチや音楽などのリラクゼーション。
     →心が疲れている時に行うセルフケア。
  • Recreation(レクリエーション)
    運動・旅行のような趣味娯楽や気晴らし。
     →体も心も元気で気分転換したい時に行うセルフケア。 

 この3つの「R」のバランスを意識して過ごすと、体も心も疲れが取れて、しかも気分転換も出来ることになります。ただ、このバランスが崩れてしまうと、かえって疲労やストレスをためてしまいます。

発達障害の人の休み方の傾向

 発達障害の人ほど「リベンジ夜ふかし」をやめられないメカニズム | だから、この本。 | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp) 記事の中で、精神科医の本田秀夫さんは、一般の人の休み方と、発達障害の人の休み方について、以下の表を用いて説明しています。

 

 一般の人は、上の表の通り、「やるべきこと」が多くて「やりたいこと」をするための時間が少ない日であっても、やりたいことを削り、やるべきことを優先することができます。そうすることで、きちんと睡眠・身の回りのことに使う時間を確保しています。

 一方、発達障害の特性があり、ワーク・ライフ・バランスをとるのが苦手な人の場合、上表の通り、「やるべきこと」が増えていても、「やりたいこと」がなかなか減らせません。
 むしろ、「やるべきこと」が増えた部分がストレスになって、そのストレスを発散するために、「やりたいこと」をやるためのさらなる上積みが必要になっていきます。
 そうなってしまうと、本来心や体の疲れを取るための睡眠の時間も削りがちになります。

 この「やりたいこと」が先の休日の過ごし方のレクリエーションに相当します。
 発達障害の特性がある人は、忙しくなればなるほど、レストとリラックスを削って、レクリエーションの割合を高めてしまう傾向になるということがわかります。

 この発達障害の特性のある人の休日の過ごし方は、そのまま僕の普段の休日の過ごし方に当てはまります。どんなに忙しくても、レストとリラックスの時間を割いて休日にレクリエーションする時間を取っていました。毎日出勤するくらい働いていた状況でも、遅くまで競技クイズの勉強や麻雀、将棋などの遊びをしていました。

 そのことで、生活リズムが乱れてしまって、慢性的な疲労やストレスを溜めることになりました。仕事のパフォーマンスにも影響していたと思います。

 では、なぜ僕のような発達障害の人がこうした「休みたくない」心理になるのか、僕の経験上思い当たることを書いていきます。

「休日も休みたくない」心理

何か行動していない」ことがもったいない

 仕事で普段からやりたいことがやれないと思う。そして、それが我慢できない。
 その状態で休日が与えられたら、上記の通りレストやリラックスをせずに、レクリエーションをやってしまう。

 それは、レストやリラックスをするなど、「何か行動をしていない」状態で、貴重な休日の時間を潰すのがもったいないという心理になるからです。

 休みの日になると、クイズや読書、運動やゲームなど「あれもやりたい、これもやりたい」になります。それは仕事中で「あれもやんなきゃ、これもやんなきゃ」という心理にも通じることになります。

 僕は、サウナに行ったり、長風呂につかったりするなど、リラックスも好きだし、うだうだと寝ているのも好きです。でも、それ以上に「何か行動をしていない」ともったいないと思うため、たとえレストやリラックスが好きであっても、レクリエーションの時間を増やしてしまうのです。

ストレス発散の囚われ

 もう一つ、「休日も休みたくない」心理として僕が思うのは「ストレス発散の囚われ」です。 

 休みの時に活動的に過ごしたい理由は「ストレス発散」だと思います。
 ただ、「ストレス発散」を執拗に求めてしまうと、ストレス発散に「囚われる」ことになります。 

「囚われる」とは感情や考えがあるものに拘束されて、自由な発想を妨げられる状態です。

 ストレス発散に「囚われる」状態になるとと、「今抱えているストレスの発散」のことしか考えられなくなります。そして、心や疲れを感じていても、もっとストレス発散することを求めてしまいます。レストや、リラックスなど必要な休息をすることを削ってまで、レクリエーションに時間を割いてしまうのです。

 この「ストレス発散の囚われ」について、僕の経験を例に取って説明します。

 僕の場合、たとえば「競争して勝つこと」でストレスを発散する傾向があります。
 「競争して勝つこと」を実現することでドーパミンがドバドバ出るのを感じ、一種の「自己陶酔感」を得ることができます。
 しかし、「競争して勝つこと」は相手があって初めて実現できることですので、毎回実現できるとは限りません。当然負けて、悔しさを味わうことが多々あります。
 負けてしまうと、「自己陶酔感」を得られなくなることで精神的に不安定になります。
 そうなると可能な限り「勝つこと」を求めるようになり、それに時間を費やしてしまうことがあります。

例えばオンラインゲームが辞められなかったり、追加で課金するなど、行動に制限がかからなくなります。

 結局、休日にレクレーションでストレス発散がしきれなくなり、そのことでストレスが更に溜まり、病的にレクレーションにのめり込む状態になります。

 これが「ストレス発散の囚われ」になります。

まとめ ~「ほどほどに休もう」~

 以上で「休日の日に休みたくない」心理について、僕の経験も踏まえて話をしてきました。まとめると、 

  • 日の過ごし方として、レスト・レクリエーション・リラックスの3つの「R」のバランスが大事 
  • 発達障害の人は、レクリエーションを優先しがち
  • その理由として、「休むのがもったいない。」「ストレス発散に囚われる」心理が働く。

になります。 

 もちろん、好きなことに没頭するというのも大事ですし、それを我慢してしまってストレスを溜め込むのは良くないとは思います。ただ、心も体も疲れているのに休まずに、無理やりレクリエーションをしてしまうのは良くないです。

 仕事や生活に支障をきたすようであれば、休むことを重視して、休日の過ごし方を見直しましょう。無理やりレクリエーションをしてしまう行為を続けると、大事なものを失いかねません。

 ただ、「Recreation(レクリエーション)を一切やめる」という極端な見直し方はやめましょう。はっきり言って続きませんし、続かないことで自分を責めてしまって、ストレスを溜め込んでしまいます。

 少し「レスト」「リラックス」の時間を増やしてみようという感じで、自分が「できる」「続けられる」と思うところまでレベルを下げて、自分が折り合える3つの「R」の割合を探していくのがいいかなと思います。

 それが「休みたくない」心理から「ほどほどに休もう」の心理へ少しずつ変えていくことにつながると思います。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA