この記事では、発達障害の診断を受け、メンタルヘルスで休職中のdobbyが、自分の経験を踏まえ、発達障害の治療について考えてみた内容となっています。
なお、この記事はあくまで、dobbyの経験・見解に基づいています。すべての事例に当てはまるわけではないということをご了承頂いた上で、一つの例として参考にしていただければと思います。
発達障害を根本から「治療」することはできるのか?
まず、発達障害の治療を考える上で、発達障害というのはどういう特徴を持っているのかについてご説明します。
発達障害は下記の特徴があります。
- 幼少期から現れる発達のアンバランスさによって、脳内の情報処理や制御に偏りが生じ、日常生活に困難をきたしている状態。
- 特定のことには優れた能力を発揮するが、ある分野は極端に苦手。
- 得意なことと苦手なこととの差が非常に大きく、そのために生活に支障が出やすい。
- 「普通の人の日常生活を想定した仕組みに適応できない」という困りごとが生じる。
詳しくは以前に発達障害の困りごとについて書きましたので、それもご参照ください。
発達障害の治療について、「脳内の情報処理や制御に偏りが生じている」ことを治すイメージをされる方もいらっしゃると思います。
しかしながら、現在の医学的な状況だと、「脳内の情報処理や制御に偏りが生じている」ことを治すことは出来ないと言われています。
なぜ脳内の情報処理や制御に偏りが生じるのか、治療法を確立するまで十分にわかっていないのが現状だと僕は思っています。
発達障害の薬物治療の経験
以前僕は発達障害の一つ、ADHDの症状を緩和させる薬として、コンサータとストラテラという薬を処方されていました。薬の効果や副作用については、以下のリンクなどの記事を参照ください。
僕は専門家ではないので、専門家の方が監修されている記事の紹介に留めさせていただきます。
コンサータ
ADHDのある人に処方される薬コンサータの効果や副作用、コンサータとストラテラ違いも解説【LITALICO発達ナビ】 (h-navi.jp)
ストラテラ
ストラテラ(アトモキセチン)の作用機序:ADHD治療薬 (kusuri-jouhou.com)
それで、僕はどうだったかと言うと、特に効果はありませんでした。
コンサータについては前の病院のカウンセラーの方からも、 「ハマる人はハマるんだけど、あなたはあまり効果があるようには見えない。」と言われました。
ただ、コンサータにしても、ストラテラしても、集中力の向上など、改善が図られたという方の体験談が多いので、そちらも参考にしてもらえればと思います。
僕の経験については、「効かない人もいる。」というくらいの感じで捉えていただければと思います。もし、薬が効かない場合ば主治医の方と相談してください。
注意事項(薬の服用について)
言うまでもないことですが、薬の服用にあたっては必ず主治医の指示に従ってください。
また、薬をやめたい場合も、主治医と必ず相談し、自身の勝手な判断で服用をやめるということはしないようお願いします。
そして、コンサータ、ストラテラいずれも副作用があります。
僕はあまり副作用に苦しんだ記憶はないのですが、体験談には副作用についてもかなりの文字数を割いて記述されています。
さらに、コンサータは依存性が強く、登録された専門医・登録医でないと処方はできなくなっています。効果だけでなく、副作用についても、医師から十分に説明を受けたうえて服用してください。
発達障害の心理療法の経験
発達障害の心理療法については、別の記事で困りごとへの対峙手順を書きました。
- 自分の困りごとを整理する。
- 困りごとの中で、まず自分が出来そうな対処法を考える。
→少しでも「普通の人の日常生活を想定した仕組み」に対応
できるようにする。 - どうしても対応出来ないことは、周囲に理解してもらい、助けてもらえるようにする。
- 周囲の理解がもらえなければ、環境を変えることも検討する。
困りごとやその対処法については、自分一人で考えていってもわからないことが多いので、医師やカウンセラーなど、いろいろな人の助けを借りながら行っていくことになります。僕はどんな助けを受けているかは以下のとおりです。
- 医師、カウンセラーからの質問を受けて、自覚していなかった困りごとや長所が分かりました。
- 認知行動療法を行う際に、自身のものの見方、考え方に対し、違う視点を与えてくれました。
- 対処法を実践する上でのスキルトレーニングの練習台になってくれることもありました。
- 職場など周囲の理解をしてもらうための方法についてアドバイスを貰えました。
二次障害の治療
発達障害の二次障害については、下記参照いただければと思います。
治療法としては、通常のメンタルヘルスの不調に対するものと同じで、発達障害の二次障害だからといって、特別なことをするわけではないです。
僕は、不安・不眠の薬物の処方、カウンセリングや認知行動療法による考え方の矯正と規則正しい生活の指導、腸活による食生活の改善などが中心です。
まとめ
以上で、僕の経験上の話から発達障害の治療を考えてみました。
休職して、二次障害としてのうつ状態、不眠などの症状は落ち着いてきました。
これからは発達障害そのものに向き合うことになります。
僕はあまり薬が効かないという経験があるので、心理療法を中心にして困りごとに対処していくことが中心となります。
これから通う復職支援プログラムでも数人で行うスキルトレーニングやジョブリハーサルも行うので、そういう機会も活用していきたいと考えています。