この記事では、発達障害の診断を受け、メンタルヘルスの不調で休職中のdobbyが、「怒り」について考えた記事になります。
休職中にそれまでのことを振り返る中で、怒りのコントロールが出来ていないことに少しずつ気が付き始めたところです。未だに怒りをコントロールできず爆発させることもありますが、怒りの感情を理解しようと思っています。これが、この記事を書く理由です。
僕の怒りの感情
僕の場合は元気だった頃は、出来の悪い部下を公衆の面前で罵倒し、周囲から苦情を言われてもそのことに怒りを感じる始末でした。「怒りを爆発させることは悪いことではない。」と本気で思っていました。
また、周囲の指導・注意によって「自分のペースを乱されることにイライラする。」傾向が強いです。だからといって、それを表に出すと周囲から叱責を受けるので、その感情を表に出さず、ストレスを溜め込むことが多いです。ストレスを吐き出さないことが楽という意識もありました。
ただ、ストレスを溜め込むことによって、時として大爆発してしまうことがあります。僕の経験では下記のとおりです。
- ゲームに負けたことが引き金でイライラを爆発。
→ゲーム機を故障させるまで殴る。 - コミュニティ内での発言を飲み会で咎められる。
→飲み会終了後にコミュニティを無断で退会。 - 親からの一方的な小言を我慢しすぎる
→親に対して一方的に「縁を切る。」宣言をする。
怒りの感情について
怒りは二次感情
心理学では「怒りは本当の感情ではない。怒りの奥に本当の感情がある」といわれていて、それ故、怒りの感情は「二次感情」と言われます。
怒りを感じる前には落胆・心配・不満・悲しみ・寂しさ・傷つき」などのネガティブな『一次感情』があります。この感情の捉え方次第で、怒りという「二次感情」を引きおこします。
そして、怒りは激しい感情です。激しい怒りの感情が、根本にある「一次感情」を覆い隠してしまいがちです。
僕は特に「職場の職務遂行や判断、折衝に対する不安」そして「自分のペースを他者に合わせなければいけないという不満」などの一次感情を抱えていると思いました。
怒りは防衛感情
そして、怒りは自分の身体や心を守る「防衛感情」であり、人間にとって必要不可欠の感情です。
自分に身の危険やストレスを感じた時に、身体や心を守るため、交感神経を働かせて、活動モードに入ろうとします。そのためのスイッチの一つが「怒り」となります。
怒りが「防衛感情」である以上、怒りを感じないようにするということは出来ないですし、無理やり怒りを押さえつけることも良くないとされています。
そして、怒りは自分を奮い立たせるエネルギーにもなりますし、真剣さや重要度を強く伝える手段にもなります。
ただ、怒りをエネルギーとして前向きに事が進めばいいと思いますが、僕のように不安や不満を撒き散らすような怒りは消極的なもので、何も生み出しません。そういう怒りの傾向があるのは、普通に考えて損だと思います。
怒りの「暴発」で失うもの
上記の通り、怒りは人間にとって必要不可欠な感情であり、正しく扱えば大きなエネルギーになります。しかし、その取り扱い方を間違えることで失うものが大きいです。特に怒りをコントロールできず、暴発させるとデメリットが大きくなります。暴発によるメリット、デメリットは以下のとおりです。
- ストレスの発散
- 「怒ることが出来た」という達成感
このメリットは怒った瞬間にもたらされる一時的なものです。その後に出てくるデメリットは大きくなります。
- 人間関係の毀損(信頼している人からも離れられ、孤立する。)
- 「怒ってしまった」ことに対する自己嫌悪
- 社会的、刑事的な制裁
ほとんどの場合、後に来るデメリットのほうが大きいと思います。
アンガーマネジメント
ここまで怒りを暴発させることのデメリットを話してきました。
怒りの感情をどう取り扱うのかはすごく難しいので、別の記事で書きたいと思いますが、 ここでは、怒りを暴発させないようにするアンガーマネジメントについて、僕なりの対処法をいくつか書いていきます。
6秒間やりすごす
一般に怒りのピークは6秒間と言われています。この6秒間をやり過ごすことによって、 暴発してしまうくらいの怒りを少し鎮めることが出来ます。数を数えるなどで、怒りの感情から気をそらして、この6秒をやり過ごしましょう。
その場面から離れる
その場にいると怒りがどんどんわいてきそうという場合は、トイレに行ったり、飲み物を買いに行ったりして、その場から離れることが効果的です。怒りを感じる場から離れることで、冷静になることが出来ます。
深呼吸する
怒りを鎮める方法としては、深呼吸も有効です。
深呼吸することで、交感神経が優位に働いている状態が、副交感神経優位に切り替わっていきます。そのことで、リラックスし、頭が冷静モードになり、怒りを鎮めることが出来ると言われています。
冷静に考えられる頭を取り戻す
上記の3つに共通することは、「怒りの感情をいなすことで、冷静に考えられる頭を取り戻す。」です。
冷静になってみて、まず、怒りのもとになる「一次感情」が何か気付きましょう。
気がついたら、その一次感情に対してどのような対処法がいいのか考えてみましょう。
そこまで考えて、本当に怒ることが自分にとっていいことなのか、考えましょう。
まとめ
以上、「怒り」について考えた記事になります。まとめると、
- 「怒り」は必要な感情だが、不安や不満を撒き散らす怒りは損。
- 怒りを暴発させると大きなデメリットがある。
- 冷静さを取り戻すために怒りの暴発をやり過ごす。
最後に、僕個人の意見であるのですが、怒りをやり過ごして冷静に考えてもまだ怒りが収まらない場合は怒ってもいいのではないでしょうか。怒らないこともあまり精神に良くないように思いますし、いつまでもくすぶり続けるのであれば怒ってもいいと思います。
僕の場合は、時々「あの時何があってもブチ切れればよかった。」と思って後悔することが実は多いです。理性でギリギリ踏みとどまっていますが、理性を働かせることが本当にいいかわからない時もあります。
ただ、その場合は怒りで失うものが大きいということに目を向けてください。
そして、実際に人間関係などを毀損したり、社会的・刑事的な制裁を受けた場合、自分は今後どんな人生を送るか、冷静に考えてみてください。
それでも、怒りを暴発させたほうが良いと思ったら、暴発させてもいいのではないかと思います。それは個人の判断だと思いますので、仕方がないと思います。
一番良くないのは「一時の衝動的なことで怒りを暴発させ、何もかも失ってしまって後悔すること。」だと思います。
最後に、関連記事として発達障害の特性と怒りの関連を書きました。こちらも併せて読んでいただければ幸いです。