メンタルヘルス

仕方なく生きているという心理② ~仕方なく生きていると人はどうなるか?~

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ

 この記事では前回に引き続いて、仕方なく生きているという心理について書いていきます。

「仕方なく生きている」という心理① ~概要と原因~  新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。  新年1回目に何を書こうかと思っていましたが、昨年からずっと...

 ここでは「仕方なく生きている」心理を抱いたまま生きていると、どのような感情を抱くかを書いていきます。自分の経験と、それに基づいた想定両方書いていきます。あくまで個人で考えたことなので、参考程度に見ていただければと思います。

生きるための熱意を感じなくなる

 「仕方なく生きている」という心理を抱くと、一言でいうと「生きるための熱意を感じない」状態になります。

 前向きな動機がなく、ただ死にたくないというだけで生きることになります。

 そして、「死にたくない」ともがき頑張るというわけでもなく、やりたくないことを避けて、できるだけ楽に過ごし、死ぬ時をひたすら待つようになります。

 生きるために前向きになる動機もなく、できれば早く自然死したいと思うと、セルフネグレクトまでいかなくとも、それに近い状態になります。(これについては、また別の機会に書いていきます。)

生きるための熱意がない弊害

他人に関心を向けない

 生きるための熱意を感じなくなると、他人に関心を持たないようになります。

 以前、アドラー心理学の「共同体感覚」について書きました。

アドラー心理学考察⑥ ~共同体感覚 その①~  この記事では、アドラー心理学を紹介した『嫌われる勇気』の内容から僕が印象に残ったことについて、その考えを書いていきたいと思います。こ...

 共同体感覚は「他者を仲間だとみなし、そこに『自分の居場所がある』であり、かつ「他人へ関心を向けること。」と定義されています。

 言い換えると、人は生きていく上で、他者を仲間だとみなし、仲間に対して貢献することで自分の居場所があると思うようになります。

 しかし、生きるための熱意を感じなくなると、仲間に対して貢献をする行動がめんどくさくなります。そのため、他人に関心を持たず、ひたすら自分のことしか考えなくなります。

自分に対する好意を受け止められない

 そして、生きるための熱意を感じなくなると、他者を仲間だと思うこともしんどくなりますので、他者から好意を示されても、素直にその好意を受け取れなくなります。

 それは、「他者は自分に見返りを求めて、好意をしめしているのではないか?」と疑う心情から来ています。

 生きるための熱意がないと、他者に見返りを与えることが嫌になります。だから、他者から助けられても、何もしたくないので「そんな助けはいらない」と拒絶してしまいます。

楽しいよりも楽を取る

 楽しいと楽の関係については、以下の記事で言及しました。

休職中に思い出す言葉⑥ ~楽しいと楽は違う~  この記事ではメンタルヘルスの不調で休職中の自分が、よく思い出す言葉をシリーズで書いていきます。6つ目として取り上げるのは「楽しいと楽...

 この中で、新たな楽しさを見つけるために、いままで心地よいと思っていたコンフォートゾーンを出て、課題に挑み、世界を広げることが必要であると書きました。

 しかしながら、心地よいと思えたコンフォートゾーンを出ると、居心地が悪くなります。従って、楽しみの前に居心地の悪さに耐えなければならないという、苦しい状態を味わうことになります。

 ところが、生きるための熱意を感じなくなると、居心地の悪さが嫌になり、すぐに課題を投げ出してしまいます。楽しさを放棄して、退屈であろうが楽な環境にとどまることを優先します。

自分の能力を活かさなくなる

 生きるための熱意を感じなくなると、上記の通り楽をしたい気持ちになります。楽をするためには、何もしないように仕向けるのが一番です。

 そうなると、たとえ能力があっても、それを発揮することを避けるようになります。

 能力を発揮してしまうと、他の人から注目をあび、期待を背負わされてしまいます。ただ、生きるための熱意がないと、人のために何かするのが鬱陶しくなるので、自分の能力を活かそうとしなくなります。

褒められることが嫌になる

 褒められて嬉しくない心理については以下に書きました。

褒められて嬉しくない心理  この記事ではメンタルヘルスの不調で休職中の自分が、「褒められて嬉しくない心理」について考えます。   自分はあまり褒められても...

 褒められることの裏にあるのは、何かしてくれるという期待です。生きる熱意があると、そのプレッシャーを跳ね返して、いろいろなことを成し遂げることが出来ます。

 しかし、生きる熱意がないと、期待されることすら嫌だと思うようになります。したがって、褒められることも嬉しくなくなります。

 過剰な謙遜はもとより、褒められたことに対して反発するようになります。

まとめ ~人生は楽しいと思えなくなる~

 というわけで、生きるための熱意を感じなくなるという点で、「仕方なく生きている」心理を抱くとどうなるかを書いていきました。

 生きることに前向きになれない、楽しめない状態だと、他者との関わりを絶ってしまったり、自分の能力を活かすことをしなくなったりします。

 普通の感覚だと信じられないかもしれません。でも、生きることに前向きになっていないから、別にそうなっても構わないのです。更に言うと、楽であれば、死んでしまってもかまわないとも思います。

 こうして書いてみると、まだ自分はここまで極端になっていないです。それなりに楽しいこともあるし、死にたくないという理由もあります。

 だからといって、生きることに前向きにはなっていないのも事実ですし、別に孤独のまま死んでいってもかまわないと思っています。

 このままでは、楽であれば死んでしまっても構わないという、セルフネグレクトの状態になりかねないですね。だから、自分はどうしたいのか、もう少し整理しないといけないと感じました。

 取止めもない文章になってしまいました。最後までこんな文章読んでいただいてありがとうございます。