この記事では、dobbyが発達障害の診断を受けるまでの過程を前編、後編に分けて書いていきます。前編では、dobbyが発達障害の診断を受けるまでの経緯を書いていきます。
(後編では、実際の発達障害の診断について書いていきます。)なお、この記事を見ていただくにあたっては、以下の記事も見ていただくとわかりやすいと思います。
発達障害を知るまで
僕は「生まれて間もない頃、『自閉症の疑いがある』と言われたこと」を知っていました。(きっかけはよく覚えていないのですが。。。)
ただ、その頃は子供だったこと、勉強ができて特に困ったことがなかったこともあり、あまり気にはしていませんでした。
自分の特性を困りごととして初めて認識したのは、就職してすぐのことです。圧倒的に仕事ができず、メンタルヘルスの不調に追い込まれる経験をしたことがきっかけでした。
精神的に追い詰められたことで、「自分に何かおかしなところがあるかどうかを調べてもらおう」と思い、病院にかかりました。大体今から20年ぐらい前の話になります。
その病院では、「自分のことは変えられないから、行動を変えてみましょう。」という、どちらかと言えば行動を改善する話が中心でした。「自分何かおかしなところがあるかどうか」を知りたい僕には合わなかったです。
結局「何かおかしなところがあるかどうか」についてはわからないまま、1年位で通院をやめたのでした。
そのあと、2、3年位経って、競技クイズの問題のネタ探しをするために、新聞を見たときに、「アスペルガー障害」という言葉を初めて目にしました。このころから次第に発達障害という概念が世間に広まりだしたと思います。
アスペルガー障害を初めて知った時、「コミュニケーションがとりにくいなどの弊害は僕も持っている」という印象があり、自分もアスペルガー障害ではないかと思うようになりました。
発達障害の診断を受けるまで
僕が発達障害のことを知るようになったのは、上記の通り、今から20年近く前になります。しかしながら、発達障害を知った当初は診断してみようとは思っていませんでした。
なぜなら、仕事で成果が出ており、発達障害の特性はあまり気になっていなかったからです。
今を思えば、この時に診断を受けても良かったと思いますが、時間もない、お金もかかる、理由も思いつかないなどがあり、診断を受けるという発想はなかったですね。
ただ、仕事で成果が出ていても、発達障害の特性が改善されているわけではありませんでした。周囲がカバーしてくれたことが大きかったように思います。
そして、10年近くたち、40歳が近くなりました。
このころ、事業移管を受けて、残業時間が過労死レベルまで達するほど多忙になり、メンタルヘルス不調になりました。仕事のミスやトラブルも多くなり、精神的に追い詰められ病院を受診しました。
しかし、メンタルヘルス不調の原因は多忙によるものと判断されました。
実際に仕事の負荷を軽くしてもらったところ、メンタルヘルスは復調し、発達障害の特性は触れられることはありませんでした。
それから2年後に転勤となりました。
転勤により職場の環境や仕事のやり方が変わったことで、発達障害の特性に伴う仕事のミス、トラブルが多くなりました。残業時間はそれほど多くなかったので多忙ということもありませんでした。そのため、本気で「自分は発達障害でないか?」と思うようになり、再び病院に通うようになりました。
ただ、最初に選んだ病院は、一方的に不安を軽減する薬だけを処方されるだけでした。
「これを飲んでいればなんとかなるから」と言われ、飲み続けていたのですが、一向に良くならない。それでも診療方針を変えることもせず、繰り返し「これを飲んでいればなんとかなる。」と言われるだけでした。
この病院も、1年通っていましたが、根本的な解決にはつながらならない思って通院をやめました。
通院をやめたあと、「発達障害の診断をしてくれる病院」を探して、かかる病院を変えました。(2018年のことです。)
この病院は当時住んでいたところから特急で1時間以上もかかり、土・日休診という、社会人が通うには面倒なところでした。
しかしながら、この病院は診療について患者の意見・要望を聞いてくれ、また、提携しているカウンセリングも充実していたため、すごく満足のいく選択でした。
この病院で「発達障害の診断をしてほしい」と要望したところ、快く受け入れてもらい、診断を受ける運びとなりました。
結局、発達障害のことを知ってから、実際に発達障害の診断をしてもらうまで15年以上かかったことになります。
まとめ ~大人の発達障害~
以上で発達障害の診断をしてくれる病院に巡り合うまでの経緯を書きました。
- 自閉症やアスペルガー障害など、発達障害に関わる見聞は若いときからあった。
- 仕事がうまく回っていていたことで、発達障害の診断する機会を持たなかった。
- 仕事がうまく回らなくなったことで、発達障害の診断を考えるようになったが、病院を見つけるのに1年以上かかった。
- 結局発達障害を知ってから診断するまで15年かかった。
一般に発達障害とは、幼少期から現れる発達のアンバランスさが原因と言われます。
僕も、子供の頃を振り返ってみて、今とあまり変わらない特性を昔から持っていたのだなと改めて理解しました。
しかしながら、「大人の発達障害」という言葉がある通り、大人になってから発達障害であるとわかる事例も多いです。
僕も発達障害を知ってから診断を受けるまでに15年かかっています。
発達障害が大人になってから分かる理由としては、僕の経験上では、
- 昔は発達障害という概念が広く知られておらず、診断を受ける事ができなかった。
- 発達障害の特性はあるが、困りごとにならなかった。
→環境が変わると困りごとが発生することで初めて診断を考える。 - 病院にかかっても発達障害の診断をしてもらえるとは限らない。 →患者の要望を喋らせてくれない医師もいる。
ということが言えると思います。
発達障害はたとえ「大人の発達障害」と言っても、それは発覚した時期の問題だけの話だと思います。「大人の発達障害」の方は大抵は子供のころに受診しても「発達障害」という診断になるのではないかと思います。
そして、発達障害は診断が早ければ早いほどいいと思います。その特性の対処法、付き合い方を学んで実践することができますし、鬱になったり、悩んだりする時間も確実に少なくなります。
そのため、もし、自分の特性が発達障害の症例に当てはまるを感じるようでしたら、なるべく早く(困りごとが顕在化していないうちに)いろいろな記事、書籍を参照して、発達障害に対する知識を深めていただければと思います。そのうえで、病院で受診したり、対処を考えたりしていくのが発達障害に対する対応としては一番いいのではないかと思います。
参考までに、ADHD、ASDのチェックシートを見つけましたので、載せておきます。ご興味がありましたら、確認いただければと思います。
ADHDのセルフチェックシート|岡山の精神科医療専門病院 歴史ある精神科専門病院として岡山の精神科医療に貢献いたします (kawada.or.jp)
ASDのセルフチェック|銀座心療内科クリニック (ginza-pm.com)
この話の続き、実際の発達障害の診断については、下記を見てください。