メンタルヘルス

僕は「疲労感」がわからない

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ

 この記事では、発達障害の診断を受け、メンタルヘルスの不調で休職中のdobbyが、「疲労感」について考えた記事になります。

 この日記では、「疲労感」について書いていきます。僕の実例から、「疲労感」を感じにくいというメカニズム、「疲労感」がわからない影響、「疲労感」をわかるようにする対策を書いていきます。

dobbyの実体験 

 僕は、ずっとしつこい疲労感がありました。それこそ、20代後半から肩や首のこりがひどく、疲れがとれませんでした。また、日常生活も乱れがちで、「夜ふかし寝不足は当たり前」の状態でした。日中眠気を感じることも多く、トイレに逃げ隠れて居眠りする日々でした。

 いつも疲れている状態が続くうちに、疲れている状態なのに「これが普通の体調なんだ。」と思うようになり、「疲労感」というか「どういう状態が疲れている状態なのか」がわからなくなってしまいました。

 例えば、僕は休職前、不安を軽減する薬の影響が強すぎてひどい眠気に襲われていました。しかし、疲れている状態がわからないうえに、日中眠気を感じているのが普通の状態だったので、ひどい眠気があっても「こんなものかなぁ。。。」と思い、薬の影響に気が付きませんでした。

 そして、もう一つ厄介なのは「休めない心理」です。平日も休日もこれに囚われていました。詳細は下記の記事参照ください。 

「仕事があるから休みたくない」という心理  この記事ではメンタルヘルスの不調で休職中の自分が、「仕事があるから休みたくない」という心理について、自分の休職前を振り返りながら書い...

 

「休日も休みたくない」心理  この記事ではメンタルヘルスの不調で休職中のdobbyが、「休日も休みたくない」という心理について、自分の休職前を振り返りながら書いて...

 こういう状態で疲労が溜まっても疲労を抜くことをしなかった結果、常に「疲労感」を抱えている状態になりました。そして、「疲労感がある状態が標準であり疲れていない状態」だと思いこんでいました。

「疲労感」がわからない影響

 皆さんは「無痛症」という病気をご存知でしょうか。

 読んで字のごとく、「痛みを感じない」病気です。信じられないかも知れませんが、先天的に痛みを感じないという人は極稀に居ます。

 普段から「痛み」を感じている人からすると、その「痛み」からある意味うらやましいと思われるかも知れません。

 でも、「痛み」を感じないと、骨折などの怪我を発生してもそれがわからず、治療の遅れにつながります。 「痛み」という体の異常を知らせるセンサーが働かない状態です。

 これを「疲労感」に置き換えてみましょう。

 「疲労感」がわからないと、身体や精神的な疾患があってもそれがわからず、治療の遅れに繋がります。「疲労感」という身体や精神的な疾患の異常を知らせるセンサーが働かない状態です。 

 「痛み」も「疲労感」もセンサーが働かなくなると治療の遅れに繋がります。「疲労感」がわからないと、異常があっても無理をしたあげく、重篤な疾患に陥ります。

発達障害の特性と「疲労感」がわからない

 【大人の発達障害】疲れに気づかないと二次障害の危険も!対策を紹介 | 障害を持つ方向け就職支援〜Salad〜|就労移行支援事業所の検索 (salad-knowdo.com) の中で、発達障害の人が「疲労感」を感じやすい原因が触れられています。

疲労感を感じやすい原因
  • 過集中
    業務が終わって過集中が解けたとき、燃え尽きる。
  • 休むべきタイミングが遅い
    「疲れを認知しても、大丈夫」と思ってしまう。
  • 自分の感情の抑え込み
    素直な気持ち(疲れているなど)を抑え込んで、体の状態に
     気が付かなくなる。
  • リタイヤがいやで、我慢して続けてしまう。
    「疲れには気付いていて、限界を感じるが、休んだらもう
      仕事に戻れない」と思い込む。

僕は過集中以外が当てはまります。

 それとともに、休日についても、ストレス発散の囚われ(感情の抑え込みの反動もあると思います。)や何か行動していないともったいないという心理も働き、疲れを抜くことなく、溜まったままの状態になります。

 そういうことが続くと、疲労感が慢性化し、わからない状態になってしまいます。
 なので、発達障害の人は「疲労感」がわからない状態に陥いりやすいと言えます。

「疲労感」の気づき方

 「疲労感」がわからない人が自分の「疲労感」に気づくためには、自分の今の状態を知るということにほかなりません。特に発達障害の特性がある人は自身の状態をイメージしにくいので、下記のように今の状態を常に記録しておくことが大切です。

  • 可能な限り、毎日の体調を数値化してモニタリングする。
  • 自分のありのまま心情を日記で記録する。

 僕は休職に入って、毎日下記の様式で生活記録表をつけています。

活動記録表(様式)

 その中で毎日の起床時と睡眠時の気分と疲労感の状態を5段階評価しています。
 そして備考欄もあるので、どういう状態にあったので疲れたのか、という体調管理の記録も残しています。

 生活記録表と併せて、毎日起こったことを振り返り、日記をつけています。

 生活記録の重要性については、以下の記事でさらに詳しく書いていますので、そちらも参照ください。

習慣化 自分の生活を記録する  発達障害の診断を受けたdobbyが「習慣化」の技術について書いていく記事となります。この記事では、「自分の生活を記録する」ことの重要...

まとめ ~センサーは働かせること~

 以上で、「疲労感」がわからないということを書きました。

  • 疲労感の慢性化、「休まない心理」が「疲労感」がわからない状態を誘発する。
  • 「疲労感」がわからないと、精神・身体の重篤な疾患を見逃す恐れがある。 
  • 発達障害の人は特に「疲労感」がわからない状態に陥りやすい。
  • とにかく日常の状態を記録すること。

 ということになります。

 「疲労感」や「痛み」はもとより、「不安」などのネガティブ感情もすべて困っていたり、異常を感じているセンサーの働きをします。

 こうしたセンサーが働くと非常に嫌なものですが、センサーの働きを止めると、最悪の場合重篤な影響を引き起こしてしまいます。センサーの働きを止めるのではなく、どうやってセンサーが働かない程度まで異常を回復させるかということを考えましょう。