メンタルヘルス

休職中の旅行について

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ

 この記事ではメンタルヘルスの不調で休職中の自分が、旅行に行くことの是非を考えた記事になります。休職者の旅行については、賛否が分かれるところです。僕の経験や意見も踏まえた上で、参考にしていただければと思います。

 僕は2021年9月から休職に入っています。休職当初は旅行に行く気分になれません。当然外出は近所(通院や買い物)への用事や運動などに限られます。ただ、休職が長くなって、心身ともに行動するだけのエネルギーが回復してきました。生活範囲を少しずつ広げ、旅行に行くようになりました。

dobbyの休職後の旅行
  • 2021年末~2022年初 下田観光→実家(帯広)帰省(8泊9日)
  • 2022年3月      東京でクイズ大会参加(日帰り)
  • 2022年GW中     東京でクイズ大会参加(日帰り)
               名古屋観光、クイズ大会参加(1泊2日)
               奥大井観光、ラグビー観戦(1泊2日)

  職場には実家帰省だけ報告していました。さすがに長期に渡るので。

職場から旅行を規制される?

 「職場は休職者に対して旅行することなどの行動規制ができるのか?」ということがまず気になると思います。いろいろな記事をあたった結果、倫理に違反する行為とまではいえないため、企業が懲戒処分や解雇を行うことはできないと考えられます。

 ただし、長期の旅行については、会社に対して連絡・承認を得るのが一般的です。

  • 復職に向け治療に専念することが休職者の本分であること。
  • 旅行に出ることが出来るほど回復しているのであれば、早期の職場復帰が望ましいこと。
  • 職場としても休職者と定期的に連絡を取り、健康状態や動向を確認する必要があること。

 が理由となります。

休職者の旅行のメリット

気分転換

 休職中は復職に向けた課題の整理に追われます。復職のこと、職場への要望、もし復職できない場合の生活防衛などなど考えることは非常に多いです。時に休職前の辛い体験を思い出したり、将来のことが不安になったりして、感情が不安定になります。(以下の記事も参照ください。)

休職中の過ごし方 ここではdobbyが休職中に一日をどのように過ごしていたかを書いていきます。 うつの症状が落ち着いた休職者の一日の生活スケジュ...
休職中の心理の変化  この記事では、メンタルヘルスの不調で休職中のdobbyの、休職当初から、現時点(2022年2月)までの、心理(思考回路、意欲)の変化...

 なので、普段の環境から飛び出し、気分を変えることでメンタルヘルスにも良い影響を与えると思います。旅行して見たこともない景色を見たり、美味しいものを食べたり、温泉につかってゆっくりしたりして、非日常を感じることで、ネガティブな感情を和らげることが出来ます。

家族やプライベートの知人は安心する

 これは僕の経験上の話ですが、家族や友達とリアルであって安心されました。
 コミュニケーションについてはSNSやメール、電話などでも出来、安否や動向はわかっているのですが、実際会って話をしてみると「あっ、旅行に出れるようになるくらいまで回復しているんだね。」という反応が返ってきました。「無事だったんだという」印象が強くなるようです。

 また、SNSで旅行の投稿をすることで、いいねをもらうと自分も落ち着きます。旅行のSNSへの投稿については下記のデメリットで話をするのですが、配慮が必要になりますが、家族やプライベートな友人と体験を共有し、安心感を持ってもらうことで、自分も元気をもらえる効果があると思いました。

休職者が旅行する時の配慮

 上記の通り、休職者が旅行に行くことのメリットはありますが、「復職に向け治療に専念すること」が休職者の本分であることから、配慮しなければならないこともあります。

心身の疲労

 休日の過ごし方として、以下の記事でレスト、リラックス、レクリエーションの3つのRを意識することが重要と書きました。

「休日も休みたくない」心理  この記事ではメンタルヘルスの不調で休職中のdobbyが、「休日も休みたくない」という心理について、自分の休職前を振り返りながら書いて...

 旅行はレクリエーションに重点を置いた休日の過ごし方です。
 ストレス発散になりますが、予定を詰め込みすぎたり、環境が大きく変わることで、かえって疲労することがあります。特にメンタルヘルスの不調の場合、少しの行動でも疲れてしまうことがあり、その結果として体調を崩してしまうこともよくある話です。 

 なので、旅行する場合は十分に心身のエネルギーが回復して、日常の活動が出来るようになってからにしましょう。
 そして、旅行中は予定を詰め込みすぎることなく、余裕を持って、のんびりと行動しましょう。特に次の日が休めない時は、疲れたと思ったら早めに家に直行です。

職場の人の感情

 休職者は働いていないとはいえ会社に従属している立場です。「復職に向け治療に専念すること」が休職者に与えられている役割です。

 そして、休職前に担当していた仕事を肩代わりして働いている人がいます。長期に旅行に出ていることがその人に知られてしまうと、「あなたの代わりに仕事を受け持って苦労しているのに、あなたは遊び放題なのですか?」という印象を与えてしまうことも考えられます。

 別に、過度に気にしすぎて旅行を我慢することはないと思いますが、職場の人の感情を考えないことは得策ではないです。特に同じ職場に復職する場合、その人達に悪い印象を与えてしまうのは損です。

 なので、休職中に旅行に行く場合は、

  • 長期に旅行する場合は会社への連絡・相談
  • 旅行に行く場合は、なるべく会社の休日カレンダーに合わせる
  • SNSへの投稿は慎重に。(会社関係者との繋がりがある場合は避けたほうが無難です。)

 という配慮はしたほうが良いです。

まとめ ~旅行は決して悪くない~

 以上で、休職者が旅行に行くことの是非を書きました。まとめると、

  • 休職者にとって旅行は気分転換などのメリットが有る。
  • ただ、心身の疲労、職場への配慮が必要。

 ということになります。

 休職中の身分では会社に対して労働を提供しているというわけではないので、旅行に行く後ろめたさを感じています。

 一方で、現在体力・気力は回復しており、復職に向けてのリハビリ活動を行っています。リハビリなので責任はそれほどないのですが、ストレスはそれなりにかかっています。

 平日毎日仕事をしている人と同じように、日常からの解放としての息抜きは必要だと思います。旅行は一つの手段だと思います。

 なので、「休職者が旅行なんて。。。」と批判的に言われたら、堂々と「旅行に行くところまで元気になっています。」とか「リハビリの息抜きです。」と言っていいと思います。

ただ、職場の方へに対しては、配慮して柔らかく言いましょう。

 僕の場合ですが、旅行中でもふと思い悩むことがありました。
 移動の車中で「何で旅行して休んでいるんだろう??」と思って泣きそうにもなりました。でも、終わってみると「また旅行行きたいな。」という気持ちや「楽しかったな。」という気持ちを持つことが出来ました。

 あと、楽しんで思うのは「やっぱり働いていないといけないな。」ということです。そういう気持ちを少しずつ貯めていくことで、復職に向けて気持ちが前向きになるのだと思います。